"経営者にどれだけ真摯に向き合えるか"常に
自分と部下に問いかけています。

  • 2011年入社
  • 経営・財務・人材コンサルティング事業部

鈴木 駿

Interview

一番印象に残っている契約について
私が初めて契約をいただいた北海道旭川市の企業様です。自動車整備を事業としており、売り上げ6億円、従業員40名ほどの規模でした。面談した社長はまだ40代半ばという若さでしたが、事業承継に向けた準備をしたいと考えていました。

しかし任せられるための環境が整えられていないということで、まず会社のルールである就業規則を確認しました。本来就業規則とは、従業員が安心して働ける環境を作ることが重要ですが、インターネットでダウンロードできる就業規則のひな形を、ほぼそのまま使用していため、現場の実情に合っていませんでした。

当時の私は就業規則についてまだ詳しくなかったので、その日は課題を持ち帰り、後日提案することになりました。急いで先輩に相談し、提案内容を2人で作成。最初の訪問から1週間が経ち、提案資料が完成したところで、改めての訪問。約30分の提案後、沈黙が流れてドキドキしていると、契約を意味する握手を求められました。そのときの鳥肌は今でも忘れません。固い握手を交わして、その場で契約書にサインをいただきました。

企業を出てすぐに先輩に連絡したのですが、電話の向こうで自分のことのように喜んでくれました。「事前準備に勝る成果なし」。いつも先輩から言われていたその言葉は今でも胸に刻まれています。

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Schedule ある1日のスケジュール

  • 8:15

    出社

    メールチェックと返信を済ませ、今日の予定と必要な資料を念入りに確認します。

  • 9:00

    10時のアポイントに間に合うように会社を出る

    移動中は日経新聞に目を通し、読書もします。今日は以前にクライアントである社長からオススメしていただいた、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』。移動時間も積み重ねると膨大な時間になります。有効に時間を使えるかどうかで、成長が決まると考えています。

  • 10:00

    企業訪問

    訪問先は従業員25名、売り上げ規模3億円の印刷企業で、父親から事業を承継したばかりの2代目社長と面談しました。数字よりもご自身の感覚を優先して経営されていたこともあり、承継した時点で財務状態を把握できていない状態でした。

    まずはご用意いただいた損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を過去3期分チェック。これら決算書と呼ばれる書類は財務体質改善のために重要なポイントが並んでいます。その各項目を分析することで売り上げの減少要因は何なのか、売掛金の回収を進められないかなど、現状を分析することができます。

    最初に目に留まったのが高すぎる「役員報酬」でした。いわゆる会社から社長に支払われる報酬ですが、高ければ高いほど社長個人の所得税・住民税、社会保険料の負担が重くなります。しかも社会保険料は労使折半です。つまり、社長個人としても会社としても、手取りを大きく削っている状態でした。

    そのため、役員報酬を300万円ほど減らし、銀行からの借入金の返済に充てるべきと提案。これによって社長個人の節税と、社長と会社がそれぞれ負担している社会保険料の負担の減少、そして負債である借入金を返済することで、借入金の利息負担も軽減できます。社長から「目からうろこだったよ!本当にありがとう!」と喜んでいただき、財務体質改善の第一歩としてこの日の面談が終了。引き続き財務面のコンサルティングを継続していくことになりました。

  • 12:00

    昼食

    午前中の活動を振り返りながらの昼食。経営者へのコンサルティング力を向上させるためには、面談が終わったあとなるべく早く振り返りをすることが必要だと考えています。昨日よりも今日、今日よりも明日、より価値あるコンサルティングができるようになるためです。

  • 14:00

    セミナー開始

    今日のセミナー内容は「売り上げを変えずにお金を残す方法」。利益があるのになぜか倒産してしまう「黒字倒産」、これは「企業の血液」と言われる「お金の流れ」が行き詰まることで起こります。会社の「お金の流れ」を見るために、「キャッシュフロー計算書」があります。これはP/LやB/Sから読み取れるデータを組み換え、現金の流れをわかりやすくした決算書です。信頼性や客観性が高い書類と評価されているものであり、上場企業では作成が義務付けられています。
    しかし中堅中小企業では10社中1社ほどしか作成されていないのが現状で、多くの経営者が頭の中で現金の流れを「ざっくり」とイメージしていることを意味しています。「勘定合って銭足らず」と言いますが、決算書上利益は出ていても現金がなく、支払いのために不必要な借入をしている企業がたくさんあります。
    借り入れを増やすということは、利子の負担が重くなるということです。その結果さらに現金が足りなくなり、また借り入れに頼るという悪循環を生みます。そうならないために、このセミナーを通してキャッシュフロー計算書の作成意義と経営健全化に向けた方策を伝えました。

  • 16:30

    セミナー開始

    後片付けをして会社へ移動

  • 17:15

    部下との面談

    活動を終えた部下からの報告を受けます。「今日一日を迎えるまでに何を準備して、どういう結果になり、改善するためには何ができるのか」を、一対一で話し合います。部下にはいつも「お客様に真摯に向き合えているかどうか」を問いかけています。

  • 18:30

    部下と飲みに行く

    この場では仕事の話はしません。お互いの夢や趣味など、プライベートな話を共有し盛り上がります。
    上司と部下である前に、人と人。お互いを知ることが、より良いチームワークと充実した仕事につながります。