魔法の杖
会社で初めて部下をもつことは2度目の入社と同じであると
いわれています。
はじめての入社。学校を卒業し新しく入社するとあらゆるものの
違いに唖然とします。
これまで学校ではお客さまだったのが、そうではなくお客様を
迎える立場になるわけですから根底から全くあべこべです。
そこで、どうにかその環境に慣れようと「魔法の杖」がないかと
探します。ふつうは本屋に駆け込みます。
「できる社員の仕事術」とか、「すぐに読める決算書」とかいろいろな
本のタイトルが目に飛び込みます。
入社したての営業マンであれば、
「3分でイエスと言わせるセールステクニック」
「問題解決型セールス術」のようなタイトルが気になるでしょう。
そして、自分で「これこそは魔法の杖だ」と思った本を握りしめ
レジに向かい「早速あしたからこれを試してやろうと」と胸を
躍らせるのです。
さて、時を経て「2度目の入社」を迎えたとき上司である立場では
は次のようなことで日々苦心することとなります。
どのようにすれば部下を正しく導くことができであろう、
どのようにすれば高いパフォーマンスを引き出せるであろうと
ここでも、魔法の杖はないだろうかと探します。
「こうやれば、チーム成果120%!」
「コーチング術」
「鬼軍曹のチームパフォーマンス」
そして、自分がこれこそは魔法の杖だと思った方法を胸に
早速あしたから「これを試してやろうと」と心躍らせるのです。
魔法の杖は必ずしも本というわけでもありません。
何気なく申し込んだセミナーであったり
誰かから聞いた成功事例であったり
恋人と観た映画やビデオが大きなヒントとなったりさまざまです。
しかし、そもそも魔法の杖なんぞはあるのでしょうか?
私はあると思っています。正確には何か課題を解決しようという
思いが、魔法の杖を捜すのであって、探している間に本当はただの
棒きれだったかもしれないものが、魔法の杖に変わっているのだと
思います。