2010年01月27日

どーして財務諸表を寝かせ読み?

これは私がはじめて会計を勉強しようと思ったときの体験から生まれました。

勉強を始めた時に「自己資本比率」という言葉を聞いてどうもピンと
こなかったのです。

「比率は高いほうがいい」というのはどういったことなのか?
この辺が、数学の大の苦手であった私には「割り算」で説明を受けても
スっと腹に落ちない。そんな状態が続きました。

また、貸借対照表を覚えるときにもつまづきました。
右は「資産」で左が「資金の調達先」
資本金3000万円は常に銀行に3000万円預けているわけではない。
なんじゃこれは?と思いました。

やがて、小学生の子供に算数の分数を教えているときにひらめいたのです。
分母が「土台」で分子が「上もの」。

貸借対照表、ひいては簿記の右左という固定観念からの脱却の瞬間です。

上が軽くて下が重い。これはもはや本能的に植え付けられている概念です。

右がアクセルで左がブレーキよりも自然です。

貸借対照表は寝かせたほうが理解しやすいぞ、と気がついたのでした。

そこで、早速、小さな300円くらいのホワイトボードを買ってきて
簿記をご存じない、決算書を読むのが嫌いな社長さん達に説明して
みました。

これが効果テキメン!

「おお。これは判りやすいぞ!」と絶賛されました。
そこで調子にのって今度は損益計算書の逆さ読みを思いつきました。

正直、「逆さ読み」は寝かせ読みほど革命的ではありません。

それでも、借金の返済をベースに逆算することは重要なので説明に
使いました。これも非常に判りやすいと言っていただきました。

それから、セミナーでも面談でも使用するようになったのです。

2010年01月24日

祝!アマゾンのジャンル別ランキング2位まで上昇!

1月12日の発売以来、アマゾンドットコムではずっと4位止まりでした。(ジャンル別ランキング)
しかし、ここへきて2位まで浮上!これまで天井となっていた「財務3表一体理解法」國定克則著と
「1秒!」で財務諸表を読む方法(小宮一慶著)を抜くのかなと思いきや弾切れ。拙著「寝かせ読み」の
在庫が切れたようです。

さて、前出の有名書籍は、本書執筆に当たって、事前に目を通しました。
正直、私のクライアントにオススメするには難しいと感じたのです。
そこで、本書を書こうと決意したのです。がんばって追いつけ追い越せです。

注文はこちら!

2009年12月07日

2010年1月12日 書籍発売!

本ブログとは直接関係していませんが、本が出ます。

財務諸表”寝かせ読み”速読法 
アスキー新書

初学者向けの本でありながら実践的な内容まで含んでいます。
就職活動中の学生から、若手ビジネスマン、管理職、経営者と誰が読んでも
楽しめるように心がけました。

しかし、根幹には「思考の法則」のポリシーがあると思います。
普通に財務諸表を読んでも判らないぞ!というのがメッセージです。
ゴロンと寝かせて読めば、腑に落ちるはずです。

既にアマゾンさんで予約可能です。
ぜひ、どうぞ!

nekase.JPG

2009年09月18日

ビルト・イン・スタビライザー

政権が交代し、色々なルールの転換があちこちでみられています。
その中でもとりわけ注目されるのが、一人一人の国民に対する
税金徴収システムです。

公共工事の中止や、子育て手当の支給は税金の使われ方の話ですが
そもそもの源はその調達方法にあります。

国民の支払う税金のうち、所得税というのが一番金額が大きくて
誰もが最初にイメージするものと言えるでしょう

この所得税というのは収入が高ければ高いほど払う額が大きく
なるばかりか、全体に占める割合も増えていきます。

これを累進課税と呼んでいます。

どうしてこのような仕組みかと申しますと、景気が過熱しないように
という目的があります。その逆に不景気の際の落ち込みを押さえる目的
もあります。これを「ビルト・イン・スタビライザー」と言っています。

スタビライザー(Stabilizer)は、安定化装置の指しますので、「組み込まれた
安定化装置」という意味になります。

「組み込まれた安定化装置」は、多分、それを決めた際に「ある計算式」による試算が
なされていたはずです。しかし、実際には定額給付金に代表される税金の差し戻しが
実施されています。それに加えて様々な景気刺激策が今後、矢継ぎ早に導入されて
いくことになります。

筆者が疑問に思うのはこの「組み込まれた安定化装置」が誤作動しないモノかどうか
という点です。そういった心配を解消すべくどのような試算によって実行されるのか
という計算式が公表されれば誠にありがたいと思うのですが、如何でしょうか。

2009年07月09日

魔法の杖

会社で初めて部下をもつことは2度目の入社と同じであると
いわれています。

はじめての入社。学校を卒業し新しく入社するとあらゆるものの
違いに唖然とします。

これまで学校ではお客さまだったのが、そうではなくお客様を
迎える立場になるわけですから根底から全くあべこべです。

そこで、どうにかその環境に慣れようと「魔法の杖」がないかと
探します。ふつうは本屋に駆け込みます。

「できる社員の仕事術」とか、「すぐに読める決算書」とかいろいろな
本のタイトルが目に飛び込みます。

入社したての営業マンであれば、
「3分でイエスと言わせるセールステクニック」
「問題解決型セールス術」のようなタイトルが気になるでしょう。

そして、自分で「これこそは魔法の杖だ」と思った本を握りしめ
レジに向かい「早速あしたからこれを試してやろうと」と胸を
躍らせるのです。

さて、時を経て「2度目の入社」を迎えたとき上司である立場では
は次のようなことで日々苦心することとなります。

どのようにすれば部下を正しく導くことができであろう、
どのようにすれば高いパフォーマンスを引き出せるであろうと
ここでも、魔法の杖はないだろうかと探します。

「こうやれば、チーム成果120%!」
「コーチング術」
「鬼軍曹のチームパフォーマンス」

そして、自分がこれこそは魔法の杖だと思った方法を胸に
早速あしたから「これを試してやろうと」と心躍らせるのです。

魔法の杖は必ずしも本というわけでもありません。
何気なく申し込んだセミナーであったり
誰かから聞いた成功事例であったり
恋人と観た映画やビデオが大きなヒントとなったりさまざまです。


しかし、そもそも魔法の杖なんぞはあるのでしょうか?

私はあると思っています。正確には何か課題を解決しようという
思いが、魔法の杖を捜すのであって、探している間に本当はただの
棒きれだったかもしれないものが、魔法の杖に変わっているのだと
思います。

2009年06月26日

思考の整理学 外山滋比古 著 筑摩書房

近頃、企業内教育に関するセミナーが多いので何か
面白い本はないかと書店を物色していると「京大、東大で
一番よまれた本」という触れ込みでこの本が平積みになっていました。

早速手にとってパラパラとめくると途端に引き込まれました。

---------------------------以下、本文より抜粋
1.グライダー人間
飛行機のようにエンジンがあるわけでないので自力で飛べない。
しかし、遠くから見ると飛行機と同じように見える。
場合によっては優雅にさえ見える。学校はグライダー人間の訓練所である。
ひっぱられるままにどこへでもついていく従順さが評価される。
しかし、自分では飛べない。
そればかりか、社会へ出ても勉強とは教える人がいて、読む本があるものと
思い込んでいる。

2.学校ができる以前、昔の教育方法
現代のように、意欲のないものまで教えるほど世の中が教育に関心を持っていなかった。
したがって、何としても学問をしたいというものが塾に集まっていた。
しかし、師範はあえて「教え惜しみ」をする。
毎日、薪割りや、床掃除をさせる。
このことで意欲を高める。
この「じらし」が大切である。

それにくらべると、いまの学校は教える側が積極的でありすぎる。
親切でありすぎる。何が何でもおしえてしまおうとする。
学習者はただじっとして口さえあけていれば欲しいものを口へ
運んでくれるといった依存心を育てる。

--------------------------------------------------------
ふむふむと読みながら、企業が求めている人物像は飛行機なのか
グライダーなのかを考えました。

しかし、それよりも各個人がグライダー人間で良しとするのか
否であるのか、というのを考えることが先であろうとと思いました。

2009年06月06日

業績が落ち込んだ会社の3Kとは

景気の後退、競争力の低下などにより業績が悪化した会社が
真っ先に削減する項目を俗に3Kと呼びます。

1.交際費
2.交通費
3.研修費

これらは経営サイドの意志決定によってコントロール
することのできる科目です。

交際費はその重要度、交通費はその緊急度が低ければ抑制することができます。
また、研修費は効果があらわれるまでのスパンが長いので今、削減
したとしても即日マイナス効果が出にくいことが理由として挙げられます。

さて、ここでは話を研修費に絞ります。

研修が集合研修である場合、費用のうちの50%以上が交通費
である場合が多く、講師に支払う費用、会場費用といったもの
のウェイトは決して高くありません。

次に、マネジメントサイドが気にする部分としては『機会費用』
だといえます。
50人で丸一日の研修であれば、本来稼働していた場合の売上や製造が
50人分そのまま失われますので、そこで得られたであろう収益を
『機会損失』として考えます。

3つめに固定費化しているEラーニングのコストです。
西暦2000年をまたいでから大手を中心にEラーニングが導入されました。

その後、裾野は急速に広がりほとんどの会社が社員、パート、パートナー
への教育ツールとしてEラーニングを活用しています。
しかし、高価なサーバー、ひとりあたり年間1万円近いライセンス費用など導入と
維持に莫大な投資を必要としているのも事実です。

このように費用を分解していくと3Kにおける研修費用の課題(解決方法)が
浮き彫りになったように思えます。

A.交通費をかけない
B.機会費用をかけない
C.固定費化したイーラーニング費用を抑える

これらA,B,Cをどのように実現するかが工夫のしどころですがヒントとなる
セミナーをご用意したので興味のある方はお申し込みください。

http://www.doojoo.jp/seminar/

2009年04月28日

収益性の分析

仕事柄、色々な業種、業態の財務諸表を目にします。

最近、目立っているのがWebチャネルによる
販売に注力している企業です。

動機として既存チャネルの低成長や先細りに対応
しているケースが多いように見受けられます。

しかし、ここであるひとつの傾向が見えて参ります。

自社ホームページからの販売が多い企業様とそうでない
企業様とで、損益分岐点がまるっきり異なるという点です。

わかりやすくいいますと、楽天市場やYahoo!ショッピング
に代表されるモール経由の顧客が多い場合とそうでない場合
との比較で結果に対し大きな差が出るというものです。

一般的にビジネスにおける営業利益率というのは数パーセント
から十数パーセントです。
そういった実体がベースとしてある中で、Webモールへの依存度が
高い企業であれば、その運用維持コストが重くのしかかります。

まず、出店費用そのほかにモール主催のキャンペーン参加費用、
ポイント割引負担金モール主催メールマガジン広告費用などに
代表されます。

それに、クレジットカード決済も多いのでカード会社に支払う
決済手数料もかさみます。(4%〜7%程度)

数だけを拝見すると、ビジネス構造上の問題がそこに浮かび
ます。同じweb販売ビジネスでも自社ホームページとモール出店
ビジネスでは利益率において雲泥の差が生じます。

競争の激しいモールでは商品ラインナップの差が生命線の
ようなのですが、そこにも問題があります。

以前、アマゾンドットコムを例としてロングテール仮説
というのがもてはやされましたが、多品種少ロットの大量在庫を
抱えることが本当によいのかどうかは正直なところかなりの疑問です。
財務面では多くの在庫を実際に抱えることはキャッシュフローを
圧迫することになるので、資金需要を必要とします。

その資金調達先が自己資本ではなく金融機関であった場合は
其の分に金利が上乗せされます。(借入×2%〜4%)

このようにいくつか積み上げていくと、数パーセントずつの出費が
10パーセントを超えて参ります。
はじめのお話のように、そもそもビジネスの営業利益率というのは
数パーセントから十数パーセントです。
下手をせずともマイナスになる可能性が十二分にあります。

あたりまえといえば当たり前ですが、自社ホームページからの
販売だけでやっていくにはどうしたらいいか、ということだけを
考えてスタートするのが最善と思われます。

2009年04月08日

不景気になると企業の教育投資は減るのか?

不景気になると企業の教育投資は減るのか?


結論から言いますと減っているようです。

当社では、イーラーニングソフトを以前より扱っており
筆者も販売に長く携わっています。また、筆者自身は人事部や
研修部門へのアドバイスを行っていますのでリアルタイムに
肌感覚の情報を入手することとなります。

毎年春が近づくと、イーラーニングソフトの問い合わせや
企業内大学構築の相談が増えるのですが、今年はめっきり
減ってしまっております。

投資が無ければリターンは期待できないわけですし、手元に
リターンが無ければ投資も出来ません。これはまさに悪循環。

【イーラーニングソフトの導入動機】

1)好況期 販路拡大や生産性向上のための教育

2)不況期 コスト削減

今の相談内容は2)ばかりですので、本来的な教育の
アドバイスというよりはコスト低減の試算という状況です。

2009年01月10日

電子辞書を持ち歩く

この20年、長い文章を紙に書くことがめっきり減り、もっぱらワープロ、キーボードを使用しています。

このような環境だと自然にコンピュータの変換機能に頼り、漢字が瞬時に思い出せなくなります。
(本当は最初から書けない字も多いのですが)

そこで、登場するのが電子辞書です。
大変心強い味方です。

しかし、これが意外に場合によっては、期待通りの働きをしません。

紙の辞書であれば旅の途中にパラパラめくって楽しめるのですが、
市販されている電子辞書は、どうもそういった使い方は想定されていないようです。

知りたいことに最小時間でたどり着くという『便利さ』を極めた代償がそこにあるようです。

そのような不便さを感じつつもこれまで数台の電子辞書を亘り歩いてきました。

ここに昨年、筆者にとっての革命が起こりました。

アップル社の発売しているipodtouch(アイポッドタッチ)を購入したのです。

まずipodtouchがどのような物かを簡単に説明します。

元来は携帯音楽プレーヤーなのですが、PDA(携帯デジタル機器)としての操作性と
視認性に優れています。

サイズはちょうど薄型電卓と同じになります。
ボタン類は一切なく全面ガラス(表示ディスプレイ)となっており、利用者は
そのガラス画面をなぞるだけで操作するという突飛なインターフェイスです。

価格は2万5千円ほどします。(最近は電子辞書も4万円ぐらいします)

携帯音楽プレーヤーであってもパソコン機能を備えていますので、インターネットも
できますし数百から数千にも及ぶ各種専用ソフトウェアを扱うことができます。

また、ソフトバンク社からiphone(アイフォン)という名前で電話機能を備えた物も
提供されています。

従いまして、電話機能を除いたiphone(アイフォン)がipodtouch(アイポッドタッチ)
と呼べるでしょう。

筆者はまず、英和辞典をインストールしました。これは普通です。

次に、インターネット上で無限増殖している参加型辞書、Wikipedia(ウィキペディア)をインストールしました。

筆者は知らなかったのですが、Wikipedia(ウィキペディア)はダウンロードできるのです。
ただし、ファイルサイズはとんでもなく大きいですが。

ここで少し感動しました。一般の辞書ではなくWikipedia(ウィキペディア)をいつでも覗くことができるというは、こんなにおもしろいことなんだと。

そしてつい先日、大辞林をダウンロードしました。(わずか2,500円です。)

これが秀逸でした。これまでの電子辞書と同じようにアイウエオでも検索できますしキーワードでも検索ができます。しかし、異なる検索方法がここにはあるのです。

辞書にある255,000項目を縦横(一辺が505)のマスに全て並べているのです。
これを画面に指をすべらてスーッと走らせていくのです。

文章だけの表現では非常に伝えづらいのですが、感覚として近いのが地球儀です。

それまで平面だった地図を球面に貼り付けることで指で転がして目的地を探します。
これと同じ事を辞書で実現しているのです。

感服しました。

これを開発された方々は、『従前の価値』に甘んずることなく『価値の追加』に相当な努力を
払ったのだと感じます。

『従前の価値』
1.より多くの項目を保有する
2.より早く検索する

『追加された価値』(気づかされた価値、埋没していた価値)
1.指で地球儀のようにころころ転がして楽しむ

当分の間は、ipodtouch(アイポッドタッチ)の大辞林を読みふけりたいと思います。

2008年11月05日

正規分布

ものの本によりますと、江戸時代この国では貨幣経済と米(コメ)経済の
綱引きがあって結局、米経済が勝利したと記されています。

しかし、ものの価値を貨幣に置き換えることが常識となっった我々から
すると米経済はとても奇異に映ります。

凶作や豊作によってその国のGDPや貨幣量(コメという価値代替手段)が
変化するというのはまったくもって危なっかしく、そんなものを政府(
当時は幕府)がコントロールするなんていうのは絶対に無理な話だった
だろうと感じてしまいます。そういった意味ではコメ経済を必死に支え
ようとした幕府の役人たちが不憫にも思えてきます。

しかし現代、この貨幣経済を必死にコントロールしようとする政府の姿は
、幕府の役人とどこまで違うのかと思うのです。幕府の役人とあんまり
変わらないではないだろうかと。

金融商品の価値を判定するのはファイナンス理論です。このファイナンス
理論を下支えしているのは統計学です。そのなかでも中心的な役割を果たし
ているのが「正規分布」(normal distribution)」による判定です。

実際、勉強するとすぐに疑問が沸きます。【本当に母集団は正規分布に
近似しているのだろうか?】という疑問です。

あと何年かすぎたら、歴史の教科書に「21世紀当時の人々は正規分布を
信仰し確率によって経済をコンとロールできると疑わなかった」と書か
れるかもしれませんね。

2008年07月21日

危機的状況とは何か 〜「杞憂は真に杞憂ならず」〜

現在、○△は危機的な状況である」とか、「決して楽観することは
できずにむしろ、危惧している」などの言葉が、ビジネスをしている
様々な場面で見受けられます。

例えば、Aという組織があって、そこにおいて内部から前述のようなコメントが
発せられたのであれば、むしろ健全であるといえるかもしれませんが、外部からのみ
そのような見解が発せられても尚、内部においては安穏平和、楽観的な状況認識が
蔓延しているとすれば、それは本当に「危機的状況」とよべる組織なのかもしれません。

このことは組織に限らず、個人にも言えることかもしれませんが、ここではあえて組織に
限定してお話をすすめます。

つまり、ある組織において様々な角度からの検証が為された場合において、いくつかの
課題で、「この問題は解決済みだ」とか、「優先順位が低いので黙認しよう」
といったような考えが組織全体での一致を見たとすれば、その課題はむしろ本当の意味において
「危機的状況」なのかも知れないということです。

「杞憂は真に杞憂ならず」ではないでしょうか。

2008年06月26日

教養プロセス

prosess.gif

2008年06月15日

クイズ番組を見て,教養を身につける!

近頃、民放でクイズ番組が多いように感じます。それも
クイズにしては、難しくないものばかりです。
昔のようにうーんと考え込むようなタイプのものではありません。

社会背景と番組制作サイドの恣意的なものの影響は当然あると思います
が、同じような番組を繰り返し見させられても視聴者からの不満が無
いということは、受け入れられているのでしょう。

先日、そういった話を友人と交わしながらそもそも『教養』って何だろ
うね?という話になりました。

早速、ノートをカバンから取り出して、こんなものじゃないかというの
を書き留めました。

「前提」
主体者と他者の関係における「教養」の出現

1.最初に「事実」みたいな投入される要素があって、それが主体者に
受容される。
2.投入要素に対して、主体者があらかじめ備えていた「知識」「経験」
などのノードとリンクしネットワーク形成する。(このネットワークの
深さや広がり、多様性が「ひらめき」になる)(主体者の事前知識が豊富で
あってもリンクが少なくネットワーク形成が小さいと、あまり意味が無い)
3.ネットワーク形成が主体者の形成する「概念」となるが、その背景には
主体者の「自我」が存在し何らかの影響を与える。
4.他者への説明において適切な方法とタイミングを図る
5.表現の実施

このような一連の流れがあって「教養」と呼ばれるものが育まれたり、
他者へとバトンタッチされるのだと考えたのです。

ポイントを3つにまで絞ると、次のようになります。

a.入り口の「受容」が教養にとっては不可欠であるという点
b.知識の結びつけが重要であるという点
c.主体者の「自我」があってこそ、単なる知識で終わらないという点

この考え方に照らし合わせると、クイズ番組を見ていることで教養を身
につけようとした場合、次の二通りの方法から選ぶ必要があります。
イ.今のクイズ番組を見ないで別のことに時間を投じる

ロ.番組を見てあらゆるものを受容し、そこから自分で何かと結びつけ
概念形成をしていく

この場合、イ.の方が容易であることは間違いないのですが、難易度の
高いロ.に挑戦するのも面白いのではないでしょうか。

2008年05月08日

ヒト/モノ/カネそして情報

企業の取り組んでいる課題で、よく耳にするのは
【ヒト/モノ/カネ】の3つです。

さらに、場合によってはそれらにひとつ加え
【ヒト/モノ/カネ/情報】の4つです。

しかし、この【ヒト/モノ/カネ/情報】は本当にそうかと
考えてみると、実際は並列関係ではなく【ヒト/モノ/カネ】と
それにつながる【情報】という意味ではないだろうかと思います。

では、ここでいう情報とは何を指しているのかというと
情報量ではなくて、【情報の利便性】のことだと考えます。
それはつまり、@探しやすさAタイムリー性Bアクセスの容易性
C理解のしやすさのことではないかと思うのです。

従いまして、企業のテーマは依然として【ヒト/モノ/カネ】で
あることに変わりは無いのですが、近年新たに【情報到達への利便性】
を求めていると解釈できるのです。(情報産業ということばは梅棹忠夫氏が
最初といわれています)

実際、ひろく多くの企業へのサービスを提供している会社では、
【ヒト/モノ/カネ】につながる【情報】を創造しています。
もっとはっきりいうと【情報到達への利便性】を対価としています。

自社のサービスが【ヒト/モノ/カネ】にまつわる何を顧客に提供している
のかをあらためて考えてみると、意外に【情報到達への利便性】が多いのでは
ないでしょうか。

【情報到達への利便性】
1.探しやすさ
2.タイムリー性
3.アクセスの容易性
4.理解のしやすさ

2008年05月04日

社会人の学習が困難である理由

この章を読み始めた読者は、次のいずれかの動機によって文を追っているのであろう。

1.順番に他の章も読んでいたので行き掛かり上読んでいる
2.タイトルに書かれている通り、社会人であり学習への取り組みがもっと必要だと思っている
3.社会人に対する学習の取り組みをノルマとして課せられている社内教育担当者、または指導者として興味があったので読んでいる。

いずれにせよ、右のどのような動機であったとしても関係なくこの文章は続く。

社会人が学習に取り組む動機は3つあると考えている。
1.何かそのテーマに対する好奇心(衝動)
2.他者からの賞賛や自己満足に浸りたい(格好付け)
3.所属している組織により義務付けられ、義務を怠ると何らかのペナルティが生じる(強制)

筆者自身もこれまで、通学、自宅独習、読書、資格取得などを経験しているものの、正直、仕事をしながらの勉強は困難であると感じることが多い。ありていにいえばしんどい。特に動機が実に曖昧で、(格好付け)や(強制)であることも少なく無い。

 これまでの自分を振り返ると、動機と目標そして行動や媒体が何となくの手順で決まっていた。例えば、『英語が話したい』だから、TOEICをやろう、したがって平日NOVAに行こう。とか、本屋さんでもらったパンフレットに『証券アナリスト』と書いてあるからなんとなく土曜日に学校に通ってみようとか。

だいたい、そんな調子で決めるものだからドツボにはまる。気がつけば、資格取得専門学校にローンだけ払っているとか、教材が山のように押入れにあるとか。そのような悲劇に到達する。

このような悲劇は、本屋に置いてある勉強本を読むと『気合が足りない』『覚悟を決めろ』『目標をしっかり持て』といったアドバイスによって真っ向からその事実すら否定される。

しかし、筆者自身の経験や、周りの体験を総合すると『上手に学習できるパターン』というのは、ちょっとこれまでの話とは違っており『根性論』以外に成功(継続)のノウハウがあるように思える。

そもそも、社会人の学習が困難な理由は『時間』であると筆者は感じている。

ストレスの多い企業人であれば『デート』や『遊び』は大切な時間である。それを削って勉強するというのはいきなりハードルが高いのではないだろうか。

ズバリ秘訣は『勉強のプライムタイム』と、『勉強のプライム空間』のアロケート(予約)である。これには崇高な『根性』も『気合』も『覚悟』も一切不要である。

例えば『勉強のプライムタイム』であれば自分のライフスタイルに合わせて、次の3つのうちどれか一つだけを選ぶ。

@毎週月曜日の夜9時から11時(別にどんな時間帯でもよい)
A日曜日の午後3時から午後5時(別にどんな時間帯でもよい)
B通勤の片道1時間×週5日

次に『勉強のプライム空間』である。
通勤であれば間違いなく電車やクルマだが、それ以外は机といすの前になる。

しかし悲しいことに自宅の書斎は不向きだ。筆者に関して言えば、すぐに部屋の掃除やネットサーフィンにかまけるので全く能率が上がらない。その結果、近頃ではマクドナルド、喫茶店、図書館に勉強道具一式を持っていく。そこで、黙々と勉強する。うるさければヘッドフォンを装着し「クラッシック」か、「清流のせせらぎ」をiPodで聴く。こうすれば空間を形成できる。

このような『プライムタイム』と『プライム空間』の形成以外に、学習への取り組みをより有利にすすめる場合の補完材料がる。

それは、@『試験に申し込む』A『発表の場を設ける』である。逆に言えば、こうしない限り成果の到達を測ることが出来ない。

さらにさらに、もっと欲を言えば、同じテーマに取り組む『仲間の形成』である。現在であれば、ミクシーで仲間を探すのが手っ取り早い。山奥の分校でずっと独りで勉強するのと、40名のクラスメイトと一緒に勉強するのとでは、後者のほうが普通は伸びる。

これらをよ〜く考えた上で、ピッタリの学習テーマは何なのか?『プライムタイム』や『プライム空間』に適した学習メディアは何か?を決定する必要がある。

例えば(B通勤の片道1時間×週5日)であれば、携帯音楽プレーヤーによる学習が主体となるので、『学習テーマ』も携帯音楽プレーヤー向きのものがよいということだ。

昨今の学習メディアは本当に幅が広い。ぱっと思いつくだけでも7つぐらいは出てくる。

1)携帯音楽プレーヤー
2)携帯動画プレーヤー
3)パソコン(Eラーニング)
4)各種スクール(スクーリング)
5)書籍
6)ペンとノート
7)ゲーム機器(NintendoDS)

最初に、いきなり『英会話教室』、資格学校の『簿記講座』とか決めるのではなく、自分自身のライフスタイルにあった『プライム空間』を考えて、そこにメディアをあわせていければ、間違いが少ないと考えられる。

2008年04月29日

映画『スティング』における情報の非対称性

『スティング』(The Sting)は、1973年公開のアメリカ映画です。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが共演した第46回アカデミー作品賞受賞作品です。これは、華麗な詐欺師の物語です。同年、同じ詐欺師の映画では、テイタイム・オニールの出演している『ペーパームーン』が思い出されます。彼女も当時10歳でアカデミー助演女優賞を手に入れています。

 詐欺師というテーマの映画で絶対に欠かせないのは『情報の非対称性』です。『情報の非対称性』とは、片方が持ちえる情報を片方が持たない(非対称)状態を意味します。情報を持つ側はその優位性を最大限利用するために、相手と同じように自分も情報を持っていないフリをします。(つまり結果は神のみぞ知るという確率にゆだねる)もしくは、相手こそ情報を知っており自分のほうは知らないと思わせます。(真の情報の非対称とは真逆構図の形成)このようにして、相手の欲を引き出しハードルレートを引き上げていきます。その結果『真の情報の所有者』が勝利し高いレートのゲインを得るのです。

 映画『スティング』におけるトリックの中心は『電信技術』(The Wire)によって構成されています。作品の舞台である20世紀初頭ないし19世紀の末での信頼できる通信手段は『電信技術』でした。ただし、まだ真空管が発明されていなかったのでしょう。一定の距離で情報の伝達は途絶えてしまうのでした。

そこで、遠距離通信の場合は一旦人間が情報を中継して、『競馬レースの試合結果』を伝えるという方法をとっていました。

 この作品では、その伝達における『タイムラグ』を利用した大掛かりな詐欺を仕掛けていきます。この辺が見所です。
 
 また、これはどの映画でもそうなのですが、視聴者はあたかも自分が全知全能の神のように情報を得ているという錯覚に陥るので、映画の最後にあっさりと監督にだまされてしまうことも、よくあるように思います。(M・ナイト・シャマランの作品などはその典型のようです)

つまり映画という娯楽そのものが『情報の非対称性』を利用した刺激的なコンテンツであるといえるのではないでしょうか。

ちなみにこの作品では、電信会社のことを『ウェストユニオン』と呼んでいます。そうです前々回に紹介したAT&T(ベルの会社)の『電話』というニューテクノロジーを利用することが出来なかった企業です。

2008年04月25日

数と言葉

よく一般に血液型占いと同じような『強引なヒトの分類方法』で、理系と文系という分け方があります。これは大学での学位の取得科目によるものの場合と、国語が苦手、物理や数学が苦手という場合に使われるようです。

今回はこれを思い切って「数と言葉」として考えてみたいと思います。自分は文系だという人は多くの場合「算数」や「数学」が得意ではないといいます。むしろ言葉というか文章のほうが理解しやすいと言うのです。その逆に自分は理系だという言う人の多くは、数学のほうが得意で、答えが一つしかないからスキだといいます。でもコレって本当にそんなに違うことなのでしょうか。数字や数を数量といいますが、私はコレを単位の概念領域だと捉えています。言葉の場合は単位の無い概念領域だと考えます。たとえば「好き」というのは単位がありませんので、「大好き」とか「少し好き」と言い表します。その逆にテーブルの上に赤いコップと青いコップがひとつづつあれば「2個のコップ」と言い表します。この作業はテーブルの上にある赤いコップと青いコップの色を省いて「コップ」という概念領域で括って単位化したものです。
同じテーブルでも概念の単位を変えて「モノ」にすると「テーブル」と「赤いコップ」と「青いコップ」の3つになります。これって理系の人が言うような「答えが一つしかないからスキ」とはどうも矛盾します。
文系の人が「言葉」を好きな理由は逆に曖昧さかもしれません。「大好き」と「少し好き」の間には何があってどれくらい違うのかはわかりません。「大好き」と表現している本人ですらどの程度の概念領域かは定義していないでしょう。また、同じ『大好き』でもモノである場合と、恋人である場合とではこれもまた随分と違うはずです。これは領域というよりは『重み』みたいなものが異なるのかもしれません。しかしこれも概念に過ぎないのです。
 このように考えてみると、なんだか無理やり分け隔てること自体に何の意味も無い様に思えてきます。血液型占いのよさは『行き詰まった会話を盛り上げる』にあると私は思っていますから、理系、文系という括りも『行き詰まった会話を盛り上げる』程度のものではないでしょうか。

2008年03月20日

通信革命と創業者

デジタル社会に暮らすと情報と物流が別個なものに感じてしまうが、そもそもそうではない。例えば会社の喫煙所にひとが集まれば、そこは情報通信拠点となる。江戸時代であれば、街道や旅籠。つまり、「モノ」というか実体、物体が多く集まったり、流れたり、入り乱れるという状態や行為が「通信」である。さて、時は今より120年以上も昔の米国。

当時主流であった通信手段は鉄道であった。発明王エジソンよりもっと前の時代に鉄鋼王、石油王が誕生していたが、その時の情報インフラが鉄道だった。この物理的な通信手段をより効率的に発展させたのがマルコーニの発明した『電信』である。やがて、ツー・トン・トン・ツーのモールス信号が登場し電信の世界は、共通言語(プロトコル)を手にする。

当時、電信の最大手はウエスタンユニオン社であった。今日で例えるとGoogleのような存在であり、理系の才能あふれる若者たちがこぞって就職を希望した。実際、エジソンも独立するまではこの会社の上級通信技師であった。

 やがて、ボストンに住む聾唖教育に熱心な学者が、電気技師ワトソンと出会い、画期的な発明をする。音声を電気に乗せて遠く離れたところに送ることのできる技術、『電話』である。しかし、ロンドン大学出身の学者グラハム・ベルには事業をすることなど考えに及ばない。そこで、ウェストユニオン社に特許を売り込みに向かった。

しかし、ウェストユニオンはベルが売り込みに来た「電話」の特許に対して興味を示さなかった。その結果、ベルは自前で起業することとなる。ベルの作った会社は、やがて市場を独占。後に反トラスト法の対象となりBaby Bellと呼ばれる子会社に分割されるがその影響力は依然大きなものであった。

時代はそれから100年過ぎ、ARPANETという軍事技術が成長してきた。この技術はそれまでの通信技術の考えを180°転換したものであった。これまでの1対1ではなく「ネットワーク」という概念。情報を一度に送るのではなく一旦ばらばらにして効率よく送る「パケット通信」という概念。これら二つを持ち合わせていた。ARPANETは大学の研究者たちによって実用化され、ベルの作った会社AT&Tに持ち込まれたものの重役たちは全く興味を示さなかった。これもまた仕方ないので、学者や学生たちは自前で会社を作った。これが今日の目覚しい成功を収めたインターネット企業である。

通信革命の歴史はこのように大変興味深い。これまでの成功に安穏としていた企業が、わざわざ外部より持ち込まれた目の前のご馳走を取り逃していくのである。もちろん、創業者であるベルが生きていればこんなことにはならなかっただろう。

データ≦情報

データ(符号)と呼ばれるものと、情報と呼んでいるものとでは大きな差がある。データはあくまでもデータであるが、そのデータから受け手側が何らかの知見を得ることによって、その「データ」は「情報」に昇格する。

 例えば、経営者にとって会計データなどは身近なものであろう。毎日の取引を中心とした「行為」の多くがデータとして残されている。そのデータをしかるべき方法によってまとめていくことで、「情報」へと昇華させていく。それにも関わらず経営者がその意味を知らず、見過ごしてしまえばデータは最後までデータとして終わってしまう。自分自身にとってマイナスであれ、プラスであれ“データ”より何らかの意味を見出すまでのプロセスが重要となる。

 インターネットがこの10年間で急速に拡大し、深化する中で「インターネットの向こう側」に相当程度の情報があることは、ぼんやりだが、なんとなく感じることが出来る。しかしである。その情報までにたどり着くのがこれまた難儀である。

 今や誰でも知っている“Google”は、人々がたどり着くまでの道先案内人をつとめてくれる。何だ、いい奴じゃないか。無料のサービスばかりだし。多くの人が善人だと感じる。

 ここでも“しかし”である。本当に善人なのだろうか。

今日の経済社会を突き動かすものは“Greedy Algorithm”(貪欲手順)である。最小限のコスト負担によって、いかに最大限のリターンを得るかである。それも一秒でも早く。そのような全体ルールの中に、本当にそんな善人なんているのだろうかと疑いたくなる。この疑問が杞憂であるのか、正しい予想であるかはあと5年もすれば『わかる』だろうし、10年もすれば『思い知る』のではないだろうか。

つまり、「データ」を「情報」として扱うことの術を知るものが、全ての「データ」を支配したときに、どのような行動をとるかを考えることと“同義”である。

このことを他産業に置換すると、企業の取引データを扱う会計事務所や、物流量のおおよそを把握する物流会社などは、思考転換により情報の支配者たる地位を得ることが出来るのではないだろうかと考えられる。

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